お問い合わせ

AIデジタル広報:コンテンツ作成⑤AIがナイスアシスト!動画制作&運用

Globaleduメルマガでは、広報担当者のみなさんの日々の仕事に役に立つ情報をお届けしています。ぜひご登録ください!

目次

生成AIで変わる、学校の映像発信

広報担当Aさん

動画を作ってみたけれど、シナリオ作りに時間がかかるし、せっかく作った動画が、あまり見られていない…

ある教育関係者は、このように語ります。

「文字や写真だけでは伝えきれない、学校の『空気感』があります。授業中の生徒たちの生き生きとした表情、部活動での真剣な眼差し、学校行事での笑顔…。そういった何気ない瞬間こそ、学校の本当の魅力なのです」

実際、スマートフォンの普及により、動画は最も身近な情報収集手段のひとつとなっています。保護者や地域の方々にとっても、動画を通じて学校の様子を知ることは、とても自然な形になってきています。

しかし、多くの学校では「動画制作は専門的で難しい」「時間がかかりすぎる」といった不安から、なかなか踏み出せないでいるのが現状です。

動画制作の新しいアプローチ

生成AIを活用することで、動画制作の各段階が大きく効率化されます。以下、制作プロセスに沿って具体的な方法を見ていきましょう。

企画立案

まず、制作したい動画の概要をAIに伝えます。

「文化祭の様子を3分程度の動画にまとめたい。生徒の活気と創造性が伝わるような内容にしたい」

すると、AIは以下のような要素を提案してくれます。

  • オープニング:全体の賑わいを象徴的に
  • 各展示や発表の見どころ
  • 生徒たちの準備風景
  • 来場者の反応
  • エンディング:達成感と感動を伝える場面

シナリオ作成

次に、具体的なシナリオをAIと一緒に作成していきます。

AIにシナリオ作成について指示する例

以下の要素を含む、文化祭紹介動画のシナリオを作成してください:
・ターゲット:在校生の保護者と地域の方々
・時間:3分
・重視したいポイント:生徒の主体性、協働、創造性
・必要なシーン:準備風景、当日の様子、インタビュー

AIは、場面ごとの構成や、ナレーション原稿、インタビューの質問例まで提案してくれます。

具体的な活用シーン

①学校紹介動画

学校の特色や雰囲気を伝える基本的な動画です。

◉構成例

  • 学校の外観と周辺環境
  • 授業風景のダイジェスト
  • 特色ある教育活動の紹介
  • 生徒や教師のインタビュー
  • 学校生活の一日の流れ

◉AIによるサポート

  • 各シーンの最適な長さの提案
  • インタビュー質問の作成
  • ナレーション原稿の生成
  • 効果的な場面転換の提案

②行事記録動画

運動会や文化祭などの行事を記録する動画です。

◉構成例

  • 準備段階からの記録
  • 当日のハイライト
  • 参加者の声
  • 成果と感動の共有

◉AIによるサポート

  • 撮影ポイントのリストアップ
  • 時系列での構成提案
  • 印象的なシーンの選定基準
  • BGM選びのアドバイス

③授業紹介動画

特色ある授業や学習活動を紹介する動画です。

◉構成例

  • 授業の目的と特徴
  • 生徒の活動風景
  • 学習成果の紹介
  • 教師の指導方針

◉AIによるサポート

  • 教育的意義の言語化
  • 撮影時の注意点リスト
  • インタビュー構成の提案
  • 説明文の作成

効果的な編集のポイント

撮影した素材を効果的な動画にまとめる段階でも、AIが支援してくれます。

シーンの選定

以下の場面から、3分の動画用に効果的なシーンを選んでください:

  • 開会式(15分)
  • クラス発表(各10分)
  • 展示解説(20分)
  • エンディング(10分)
ナレーション原稿

選定したシーンに合わせて、以下の要素を含むナレーション原稿を作成してください:

  • 場面の説明
  • 生徒の様子の描写
  • 活動の意義
  • 感動的な場面の強調
BGMの選定基準

以下の場面に適したBGMの特徴を提案してください:

  • オープニング:期待感
  • 活動シーン:活気
  • インタビュー:落ち着き
  • エンディング:感動

配信と運用の最適化

完成した動画をより多くの方に見ていただくために、以下のような工夫が効果的です。

◉タイトルと説明文
AIに「以下の動画の特徴を踏まえた、検索されやすいタイトルと説明文を作成してください」と指示。SEOを意識した効果的な文章を提案してくれます。

◉タグ付け
「教育関連の動画で効果的なタグを提案してください」という指示で、適切なタグを提案。検索されやすさを高めます。

◉サムネイル作成
「動画の内容を端的に表現し、クリックされやすいサムネイル画像のデザイン案を提案してください」

継続的な改善のために

◉視聴データの分析
再生時間やエンゲージメントなどのデータをAIに入力することで、改善点を抽出できます。

◉視聴者の反応
コメントや感想を分析し、次回の制作に活かすポイントを見出します。

◉定期的な更新
季節や行事に合わせた計画的な動画制作を、AIがサポートします。

よくある課題への対応

◉個人情報の配慮
撮影・編集時の注意点を、AIがチェックリストとして提供。

◉著作権への配慮
使用する音楽や素材についての確認ポイントを整理。

◉技術的な課題
基本的な撮影・編集のコツを、AIが分かりやすく解説。

次のステップに向けて

動画制作は、はじめは誰もが不安を感じるものです。しかし、生成AIという「頼れるアシスタント」を活用することで、その壁は確実に低くなってきています。

大切なのは、まずは小さな一歩を踏み出すこと。短い動画から始めて、徐々にスキルと経験を積み重ねていけばよいのです。

本連載の最終回として、あらためてお伝えしたいのは、AIは私たちの「創造性を支援するツール」だという点です。AIに仕事を任せるのではなく、AIと協働しながら、より効果的な教育広報を実現していく。そんな新しい時代が、始まっているのです。

今日からできること

まずは、学校や教室で起きている「伝えたい瞬間」を書き出してみましょう。その中から、動画で表現したい場面を選び、AIと相談しながら企画を練っていく。

Globaledu 佐藤

その小さな一歩が、きっと新しい可能性への扉を開いてくれるはずです

目次