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教育機関の広報:目標設定④広報戦略=スクールの想いを伝える設計図

\ 本特集の広報施策を自己評価・分析できる /
広報戦略の基本的な考え方

広報戦略って、どこから手をつければいいの?
広報担当者のみなさんから、よくこのような質問をいただきます。
広報戦略とは、学校の魅力を効果的に伝えるための設計図。単なる情報発信計画ではありません。
「子どもたちへの成長への思いと教育への情熱を、どのように社会に伝えていくか」を表現するための、重要な計画なのです。
それゆえに、戦略立案は簡単ではありませんよね。



でも、適切なフレームワーク(考え方の枠組み)を使えば、効果的な戦略を組み立てることができますよ!
今回は、実際に入学希望者数を40%増やすことに成功したスクールの事例を交えながら、広報戦略の立て方を説明していきます。
戦略立案の3つのステップ
Step 1:現状を率直に見つめ直す
まずは、みなさんのスクールの強みと弱みを整理してみましょう。
強みの例
- 少人数制でのきめ細かい指導
- 充実した探究学習プログラム
- 豊富なアクティビティ
弱みの例
- 設立から間もなく認知度が低い
- 駅から距離がある立地
- 施設が古い
このように、いい点も改善点も率直に見つめることが、効果的な戦略への第一歩となります。
Step 2:理想の生徒像を具体的に描く
つぎに、どのような子どもたちに来てほしいのかを具体的に考えます。
たとえば
- 知的好奇心が強く、チャレンジすることに物おじしない
- 自ら学ぶ意欲がある
- クラスメイトとの友好的な関係を楽しめる
このように具体的なイメージを持つことで、効果的な情報発信が可能になります。
Step 3:伝え方を工夫する
理想の生徒像が定まったら、その生徒や保護者に響く伝え方を考えます。
オンライン施策
- 教育機関のWebサイトでの情報発信
- SNSを活用した日常の様子紹介
- オンラインでの個別相談
オフライン施策
- スクール説明会の開催
- 体験プログラムの実施
- 地域イベントへの参加
成功事例:H校の改革
実際に成果を上げたスクールの例をご紹介します。
H校は、開校50年を迎える地域でも定評のある教育機関です。しかし、近年は入学者数が減少傾向にありました。そこで、以下のような戦略を立案・実行しました。
教育理念の再定義
- 建学の精神を現代的に解釈
- スクールスタッフ全員での価値観の共有
- 具体的な教育実践との紐付け
ターゲット層の明確化
- 共働き家庭の子どもたち
- 学習意欲の高い生徒
- 文武両道を目指す生徒
統合的な情報発信
- Webサイトのリニューアル
- SNSでの日常的な情報発信
- 保護者向けメールマガジン
これらの戦略を実践した結果
- 志願者数:40%増加
- 説明会参加者:2倍に
- SNSフォロワー:2000人増加
という成果を上げることができました。
効果を測る方法
戦略の効果は、定期的に確認することが重要です。
定量的な指標
- 資料請求数
- 説明会参加者数
- SNSのフォロワー数や反応数
定性的な指標
- 保護者からの評価
- 地域からの評価
- 教職員の手応え
まとめ:成功のためのポイント
- 数字だけでなく、子どもたちへの想いを基盤に
- 具体的な目標設定と定期的な見直し
- 全スタッフでの情報共有と協力体制
広報戦略は、一朝一夕に成果が出るものではありません。



しかし、スクールのあるべき理想の姿を目指して地道に取り組むことで、かならず成果は表れます
次回は、広報の活動を効果的に測定・評価するための施策について解説します。
本特集「教育機関の広報」シリーズで紹介しているさまざまな施策について、客観的に評価・分析できる分析シートを作成しました。無料で提供していますので、ぜひご活用ください。

