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教育機関の広報:施策⑤ブランディング戦略 – スクールの価値と強みを伝える

\ 本特集の広報施策を自己評価・分析できる /
教育機関のブランディングの本質
教育機関のブランディングは、単なる生徒募集のための施策ではありません。
それは、スクールの理念や価値観を明確にし、それを一貫して社会に伝えていく重要な活動です。

学校のブランドとは、「この学校でしか得られない価値」を指します
たとえば、独自の教育手法、特色ある部活動、充実した進路指導など、その学校ならではの強みです。
しかし、それ以上に重要なのは、日々の教育活動を通じて築かれる信頼関係や、卒業生が社会で活躍する姿など、目に見えない価値ですよね。
ブランド価値を高めるための3つの要素
それでは、教育機関の価値を高めるブランドとして、どのような要素を強化していけばいいのでしょうか。
①教育理念を具現化する
建学の精神や教育方針は、抽象的な言葉だけでなく、具体的な教育活動として実践されることで、はじめて価値を持ちます。
たとえば「探究心を育む」という理念があれば、それを実現するためのカリキュラムや、子どもたちの主体的な学びを支援するしくみが必要です。
②一貫したメッセージを伝える
学校の価値を伝えるメッセージは、すべての接点で一貫している必要があります。スクール説明会での説明、Webサイトの内容、スタッフの言動、クラスの掲示物に至るまで、すべてが同じ方向を向いていることが重要です。
③コミュニティを形成する
在校生、保護者、卒業生、地域社会など、教育機関を取り巻くコミュニティとの関係づくりも、ブランド価値を高める大切な要素です。とくに卒業生の活躍は、その教育機関の教育力を証明するもっとも説得力のある事例となります。
ブランディング戦略の実践
ブランド・アイデンティティの確立
まず必要なのは、教育機関の強みと独自性を明確にすることです。「なぜこのスクールが存在するのか」「どのような生徒を育てたいのか」という本質的な問いに向き合い、答えを見つけることから始めます。
ビジュアル・アイデンティティの整備
スクールの校章やスクールカラー、ユニフォームなど、視覚的な要素も重要です。これらは教育機関の個性を表現する重要な要素であり、記憶に残りやすい特徴となります。
コミュニケーション戦略の展開
確立したブランド・アイデンティティを、さまざまなチャネルを通じて効果的に伝えていきます。デジタル媒体、印刷物、イベントなど、それぞれの特性を活かした情報発信が重要です。
ブランド管理の重要性
教育機関においても、ブランドは一度確立すれば終わりではありません。時代の変化や社会のニーズに応じて、常に進化させていく必要があります。
そのためには、定期的な評価と改善のサイクルが欠かせません。
評価の視点
- 認知度:どれだけの人がそのスクールを知っているか
- 理解度:スクールの特徴や価値が正しく理解されているか
- 共感度:教育方針に共感が得られているか
- 信頼度:地域や社会からの信頼を獲得できているか
継続的な改善
評価結果をもとに、必要な改善を行っていきます。ただし、ブランドの本質的な部分は簡単に変更すべきではありません。
時代に合わせて表現方法を変えることはあっても、核となる価値観は一貫して保持することが重要です。
まとめ:成功のためのポイント
ブランディング成功の鍵は、「約束」と「実践」の一致です。どれだけ魅力的なメッセージを発信しても、実際の教育活動がそれに伴っていなければ、かえって信頼を損ねることになります。



逆に言えば、日々の教育活動をていねいに積み重ね、その価値を適切に伝えていけば、かならず強いブランドを築くことができます
焦らず、着実に、長期的な視点で取り組んでいくことが大切です
次回は、広報予算の確保と効果的な運用について解説します。
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