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教育機関の広報:実践⑦信頼と絆を深める – 説明会・イベント企画運営ガイド

\ 本特集の広報施策を自己評価・分析できる /
理解と信頼を獲得できるイベントを実現しよう
学校説明会やオープンスクールは、学校の魅力を直接伝えられる貴重な機会です。

でも、説明会やイベントの運営経験が少ないので、スクールの良さを十分に伝えられるか不安…
確かに、大勢の来場者を迎え、限られた時間で学校の魅力を伝えることは、簡単な仕事ではありません。
しかし、説明会やオープンスクールは、Webサイトや広報誌では伝えきれない「学校の空気感」を直接感じてもらえる、とても貴重な機会です。
実際にキャンパスを歩き、スタッフや子どもと接することで、参加者のみなさんはスクールへの理解と信頼を深める機会となります。
本記事では、はじめて説明会やイベントを担当する人にもわかりやすく、企画から運営までのポイントを紹介していきます。
企画の基本的な考え方
説明会やイベントの成功は、企画段階で8割が決まると言っても過言ではありません。とりあえず例年通りではなく、「なぜこのイベントを開催するのか」「誰に何を伝えたいのか」を、しっかりと考える必要があります。
重要なのは、目的とターゲットの明確化です。
オープンスクールなのか、入試説明会なのか、それとも地域交流イベントなのか。参加者はどのような人たちが想定されるのか。
これらを具体的にイメージすることで、効果的なプログラムの設計が可能になります。
目的の明確化
- 学校の特色を理解してもらう
- 受験への意欲を高める
- 保護者の不安を解消する
- 地域との交流を深める
ターゲットの設定
- 学年(小6、中3など)
- 居住地域
- 学力層
- 興味・関心
これらを踏まえて、最適なプログラムを設計していきましょう。
効果的なプログラム設計
説明会やイベントの核となるのが、プログラムの内容です。いくら目的が明確でも、参加者を飽きさせてしまっては、効果は半減してしまいますよね。



大切なのは、限られた時間のなかで「スクールの魅力を最大限に伝えられる構成」を考えることです
タイムスケジュールの組み立て、コンテンツの選定、会場設営まで、すべての要素が参加者の満足度に直結します。
効果的なプログラム例
ここでは、経験豊富なスクールの実例を参考に、効果的なプログラム作りのポイントを紹介します。タイムスケジュールの作り方からコンテンツの工夫、会場設営まで、ぜひ参考にしてみてください。
①タイムスケジュール
学校説明会(2時間)は下記のような構成で行いました。
- 受付(20分)
- 学校紹介(30分)
- 施設見学(30分)
- 体験授業/部活動見学(30分)
- 個別相談(10分)
②コンテンツの工夫
- 在校生による学校紹介
- 実際の授業体験
- 部活動の見学・体験
- 保護者向け個別相談
- 卒業生との交流
③会場設営
- わかりやすい案内表示
- 快適な座席配置
- 展示スペースの確保
- 相談コーナーの設置
- 受付の動線確保
運営のポイント
「素晴らしい企画も、当日の運営次第で台無しになってしまう…」
これは、多くのベテラン広報担当者が口を揃えて言う言葉です。実際、プログラムの内容以上に、運営の良し悪しが参加者の印象を大きく左右します。
とくに重要なのが、来場者への細やかな配慮です。ていねいな受付対応、適切な案内、質問しやすい雰囲気づくりなど、ひとつ一つの対応がスクールの印象となって残ります。
また、暑さ・寒さ対策や休憩時間の確保など、参加者の快適さへの配慮も欠かせません。
このような運営の質を確保するには、スタッフひとり一人の役割を明確にし、チームとして連携することが重要です。
成功に導くための具体的なポイント
①スタッフ体制
各役割の責任者を決め、スムーズな連携を図ります。
- 統括責任者
- 受付担当
- 案内係
- 説明担当
- 相談員
- 撮影係
②参加者への配慮
- ていねいな受付対応
- こまめな声かけ
- 質問しやすい雰囲気づくり
- 休憩時間の確保
- 暑さ・寒さ対策
③情報提供の工夫
- わかりやすい資料作成
- 写真・動画の活用
- デモンストレーション
- 実物の展示
- 体験コーナー
集客のための施策
いい企画を用意しても、参加者が集まらなければ意味がありません。実際、説明会やイベントの参加者数は、スクールの評価に直結する重要な指標となります。
しかし、効果的な告知と適切な特典の設定があれば、参加者数を着実に増やすことは可能です。



大切なのは、「いつ」「どこで」「どのように」情報を届けるかを、ターゲットの行動特性に合わせて考えることです
告知・広報方法について
Webサイトやソーシャルメディアでの告知はもちろん、DMの送付、学習塾への案内、地域への周知など、複数の手段を組み合わせることで、より広い層にリーチすることができます。
- Webサイトでの告知
- SNSの活用
- DM送付
- 学習塾への案内
- 地域への周知
参加特典の検討
また、参加特典の工夫により、来場の動機付けを高めることも効果的です。
- オリジナルグッズ
- 体験授業優待
- 個別相談予約枠
- 記念写真撮影
- 在校生との交流 など
効果測定と改善



イベントは無事終わったけれど、本当に効果があったのだろうか…
イベントの真の価値は、その後の効果測定と改善活動にこそあります。
アンケートの実施やデータ分析を通じて、参加者の声や行動をていねいにひも解いていくことで、次回への貴重な示唆が得られます。満足度調査はもちろん、改善点の把握、学校への印象変化など、多角的な分析が可能です。
アンケートの実施
- 満足度調査
- 改善点の把握
- 次回参加意向確認
- 学校への印象変化
- 質問・要望の収集
データ分析
また、参加者数の推移や地域別分析、入学率との相関関係など、数値データからも重要な insights が得られます。
- 参加者数の推移
- 地域別分析
- 時期による変動
- 出願率との相関
- プログラム別評価
これらの情報を活用し、継続的な改善を図ることで、より効果的なイベントへと進化させることができます。
フォローアップ
イベント終了後の適切なフォローアップは、参加者との関係を深め、最終的な出願につながる重要なステップです。しかし、多くのケースで、この段階でのアプローチが十分とは言えないのが現状です。



じつは、参加者の心がもっとも学校に向いているのは、イベント直後のこのタイミングです
参加者へのアプローチ
この貴重な機会を活かし、お礼状の送付や追加情報の提供など、きめ細かなコミュニケーションを図ることが重要です。
- お礼状の送付
- 追加情報の提供
- 次回イベントの案内
- 個別相談の提案
- 定期的な情報発信
内部での共有
また、イベントでの学びや気づきをスクール全体で共有し、次回への改善につなげることも欠かせません。
- 実施報告の作成
- 改善点の整理
- 次回への反映事項
- 成功事例の共有
- 課題への対応策
実施報告の作成、改善点の整理、成功事例の共有など、組織的なフォローアップ活動が、より良いイベント運営の基盤となります。
まとめ:成功のための3つのポイント
- 参加者目線の企画
ターゲットのニーズに合わせた、魅力的なプログラムを用意 - 細やかな運営
スタッフひとり一人が、おもてなしの心を持って対応 - 継続的な改善
参加者の声を活かし、より良いイベントへと進化させる
説明会やイベントは、学校の魅力を直接伝えられる貴重な機会です。入念な準備とていねいな運営により、参加者の心に残るイベントを実現しましょう。
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