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デジタル広報:基礎とAI導入⑤AIで作成したガイドラインでブランディング運用
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なぜブランドガイドラインが必要か
大阪府のN高校では、以前、こんな課題を抱えていました。
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進路指導部からの文書は硬い文体、学年便りは柔らかい文体、部活動の連絡は略語が多い。同じ学校からの発信なのに…
また、写真の使い方も部署によってバラバラ。個人情報の取り扱い基準があいまいで、トラブルになりかけたことも。
そこで導入したのが、学校独自のブランドガイドライン。これにより、情報発信の一貫性が保たれ、学校としての一体感が生まれました。
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以前は各担当者が手探りで情報を発信していましたが、今は基準が明確になり、新任の先生でも安心して情報発信ができるようになりました
AIを活用したガイドライン作成の利点
従来、ブランドガイドラインの作成には、外部のコンサルタントに依頼するか、担当者が膨大な時間をかけて作成するかの二択でした。
しかし、生成AIを活用することで、学校の特徴や理念を反映した、実用的なガイドラインを効率的に作成できるようになりました。
東京都のO中学校では、ChatGPTを活用してガイドラインの土台を作成。その後、教職員で内容を検討・調整し、2週間ほどで完成にこぎつけました。
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AIが提案してくれた項目が、私たちが気づかなかった視点を含んでいて参考になりました。また、文言の使い分けについても、具体的な例を示してくれたので、とても分かりやすかったです
ガイドライン作成の実践的アプローチ
まず、学校の基本情報をChatGPTに入力することから始めます。
本校は創立50年の公立中学校です。教育方針として『自主・協調・創造』を掲げ、少人数制の習熟度別指示と活発な部活動が特徴です。このような学校のブランドガイドライン作成をサポートしてください
すると、AIは以下のような要素を提案してくれます。
基本理念とトーン:
「自主・協調・創造」という教育方針を、日々の情報発信にどう反映させるか。堅すぎず、かつ教育機関としての品位を保つ表現方法。
文体とスタイル:
学内文書、保護者向け文書、地域向け広報、SNSなど、用途別の文体指針。
視覚的要素:
校章の使用規定、写真撮影・掲載の基準、配色の統一基準。
これらの提案を基に、学校の実情に合わせて調整していきます。
成功事例に学ぶ実践のポイント
神奈川県のP小学校では、以下のステップでガイドラインを作成・運用しています。
ステップ1:学校の特徴の言語化
ChatGPTに学校の基本情報を伝え、特徴的な要素を抽出。「温かく、活気があり、地域に根ざした学校」という特徴が浮かび上がりました。
ステップ2:コミュニケーション方針の策定
抽出された特徴を基に、情報発信の基本姿勢を決定。「明るく、わかりやすく、誠実に」という方針に。
ステップ3:具体的なルール作り
文章表現、写真使用、デザイン要素など、具体的なルールを策定。特に気を付けたのは、「誰が担当しても一定の品質を保てる」という点です。
ステップ4:運用テストと改善
まず一部の学年で試験運用を行い、課題を洗い出し。その結果を基にガイドラインを改善しました。
具体的な活用シーン
◉学年便りの作成
ガイドラインに沿った文体で、ChatGPTが文章を生成。担当者は内容の確認と微調整に集中できます。
◉行事案内の作成
定型フレーズや注意事項を統一的に使用。書式も統一されているため、作成時間が大幅に短縮。
◉SNS投稿
学校のトーンや表現方針に沿った投稿文を、AIがサポート。ハッシュタグの選定も一貫性を保てます。
運用時の重要ポイント
◉更新と見直し
ガイドラインは定期的な見直しが重要です。学期ごとに教職員から意見を集め、必要に応じて改訂を行います。
◉新任者への引き継ぎ
異動や新任の教職員にも分かりやすいよう、実例を豊富に含めることがポイント。AIを使って、様々なケースの例文を生成しておくと便利です。
◉臨機応変な対応
非常時や特別な場合の対応も、あらかじめガイドラインに含めておくことで、迷わず適切な対応が可能に。
導入後の変化と効果
Q県のR中学校では、ガイドライン導入後、以下のような変化が見られました:
情報発信の効率化
文章作成時間が約40%短縮。特に、新任の教職員の負担が大きく軽減されました。
保護者からの評価向上
「学校からの情報が分かりやすくなった」「統一感があって読みやすい」という声が増加。
教職員の意識変化
「何をどう伝えるべきか」という基準が明確になり、情報発信への不安が減少。
今日からできること
まずは、現在の情報発信の課題を洗い出してみましょう。「文体の統一」「写真の使い方」「校章の使用規定」など、優先順位の高い項目から始めることをお勧めします。
完璧なガイドラインを一度に作る必要はありません。使いながら改善を重ねていく。それが、持続可能なブランド作りの第一歩となるはずです。
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