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教育機関の広報:実践⑧数字で見える活動の成果 – データ分析・可視化ガイド

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目次

データ分析を味方につけよう!

「データ分析や数字を見るのが苦手…」という広報担当者もいると思います。

Globaledu 佐藤

私も教育機関の広報支援を始めたころは、データ分析に大きな苦手意識を持っていました汗

しかし、基本的な考え方さえ押さえておけば、データ分析は私たちの広報活動を力強くサポートしてくれる心強い味方に。

たとえば、「説明会の参加者が増えた気がする」という感覚を実際の数字で確認できれば、自信を持って次の施策を考えることができますよね。

また、「Webサイトのあのページが人気」といった発見が、新たな広報のアイデアにつながることもあります。

本記事では、データ分析の経験が少ない人でも実践できる、基本的な分析方法と可視化のテクニックを紹介していきます!

なぜデータ分析が重要なのか

広報活動の効果を「感覚」や「印象」だけで判断するのは危険です。

たとえば、「今年は説明会の参加者が増えた気がする」という感覚を、実際の数字で確認してみると、じつは去年より減少していた…といったことはよくあります。

データを適切に分析することで、下記のようなメリットを享受できます。

  • 現状を正確に把握できる
  • 課題が明確になる
  • 効果的な施策を立案できる
  • 成果を客観的に示せる

基本的なデータ分析の手順

データ分析と聞くと複雑な統計処理をイメージされるかもしれませんが、じつは「集める」「整理する」「分析する」「見える化する」という4つのステップで十分です。

たとえば、説明会の参加者数であれば、まずデータを集め、Excelで整理し、前年との比較や地域別の集計を行い、最後にグラフ化する…といった具合です。ひとつ一つのステップは、特別な知識がなくても実践できる内容です。

①データの収集

まずは必要なデータを集めることから始めます。

  • 説明会参加者数
  • 資料請求数
  • Webサイトアクセス数
  • SNSフォロワー数
  • 出願者数

これらのデータは、Excelなどの表計算ソフトで管理すると便利です。

②データの整理

収集したデータを分析しやすい形に整理しましょう。

  • 時系列での並び替え
  • カテゴリー分け
  • 不要なデータの削除
  • 欠損値の処理

③基本的な分析

単純な集計から始めましょう。

  • 合計値の算出
  • 平均値の計算
  • 前年比の計算
  • 割合(%)の算出

④データの可視化

分析結果をグラフ化することで、傾向が分かりやすくなりますね。

  • 棒グラフ:数値の比較
  • 折れ線グラフ:推移の確認
  • 円グラフ:割合の表示
  • 複合グラフ:複数指標の比較

実践的な分析例

実際の広報活動では、説明会のデータ、Webサイトのアクセス解析、SNSの効果測定など、身近なところから始めることができます。

下記のような分析例は、広報担当者が実際に行っているものとなります。

説明会データの分析

説明会の参加者数を月別に集計してグラフ化すれば、人気の時期が見えてきますね。

  • 月別参加者数の推移
  • 地域別の参加者分布
  • 参加回数と出願率の関係
  • 時間帯別の参加傾向

Webサイトのアクセス分析

Webサイトのアクセス数と問い合わせ数を比較すれば、効果的なページ作りのヒントが得られるでしょう。

  • ページビュー数の推移
  • 人気ページのランキング
  • 閲覧端末の割合
  • 滞在時間の分布

SNSの効果測定

SNSの効果測定

SNSの効果測定は、数字の大小だけでなく、それらの変化や関連性を見ることで、有益な示唆が得られます。

フォロワー数の推移、エンゲージメント率の変化、投稿内容との相関など、様々な角度から分析することで、より効果的な運用につながるヒントが見えてきます。

  • フォロワー数の推移
  • エンゲージメント率
  • 投稿別の反応数
  • リーチ数の変化

効果的な可視化のポイント

データを分析できても、その結果を他の人にわかりやすく伝えることも大切です。実際、同じデータでも、見せ方次第で印象が大きく変わってきます。

Globaledu 佐藤

効果的な可視化とは、誰が見ても直感的に理解できる形でデータを表現すること

①グラフの選び方

たとえば、月別の推移を見せたい時は折れ線グラフ、項目の比較には棒グラフというように、目的に応じて適切なグラフを選ぶことが重要です。

  • 比較:棒グラフ
  • 推移:折れ線グラフ
  • 構成比:円グラフ
  • 相関:散布図

②見やすさの工夫

色使いや余白、見出しの工夫など、細かな配慮も大切です。

  • 適切な色使い
  • 分かりやすい凡例
  • 適度な余白
  • 見出しの工夫

③説得力を高める工夫

  • 前年比の表示
  • 目標値との比較
  • 業界平均との比較
  • トレンドラインの追加

データ活用のステップアップ

データ分析に慣れてくると、より深い分析にチャレンジしたくなるはずです。

①基本的な分析から始める

  • 月次での比較
  • 前年同期比
  • 地域別集計
  • カテゴリー別集計

②クロス分析に挑戦

基本的な集計や単純な比較から一歩進んで、データを掛け合わせて分析したり、将来の予測に活用したりすることで、新たな発見が得られることがあります。

  • 説明会参加回数×出願率
  • 地域×参加時期
  • 資料請求時期×出願状況
  • SNS接触×説明会参加

たとえば、説明会への参加回数と出願率の関係を調べたり、地域と参加時期の相関を見たり。また、過去のデータから次回の参加者数を予測することも可能です。

③予測分析にチャレンジ

  • 次回説明会の参加者予測
  • 出願者数の予測
  • 必要な施策の検討
  • リソースの最適配分

難しそうに感じるかもしれませんが、基本的な考え方は同じです。

まとめ:データ活用の3つのポイント

  1. 継続的な収集
    定期的にデータを収集し、蓄積していきます。
  2. 適切な分析
    目的に応じた分析方法を選択します。
  3. 効果的な可視化
    誰が見ても分かりやすい形で表現します。

データ分析は、決して難しいものではありません。まずは基本的な集計から始め、徐々にステップアップしていきましょう。

Globaledu 佐藤

数字で見える化された成果は、広報活動の強力な味方となりますよ!

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