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教育機関の広報:目標設定⑤:効果測定を活用した達成法(KPI管理)
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広報活動のための指標を設定しよう
\ 本特集の広報施策を自己評価・分析できる /
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広報活動の成果って、どうやって測ればいいですか?
広報担当者のみなさんから、このような質問をよくいただきます。
教育現場での成果は、数字では測れないものがたくさんあります。生徒ひとり一人の成長や保護者からの信頼など、数字に表しにくいものこそ大切な価値であるともいえます。
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とはいえ、適切な指標(KPI)を設定し、定期的に評価することは健全な広報活動には重要なポイントとなります
今回は、教育機関の広報活動を効果的に測定・評価する方法について、具体的に説明していきますね。
健全な広報活動に必要な指標=KPI
KPI(Key Performance Indicator : 重要業績評価指標)は、スクールの広報活動の成果を数字で測る物差しのようなものです。
たとえば、家計簿をつけるように、教育機関の「健康状態」を数字で確認します。
スクールへの関心度合い
- 資料請求の数
- 説明会への参加者数
- ホームページへの訪問者数
実際の成果はどうか
- 入学希望者の数
- 新規生(入学者)の数
- 前年と比べての増減
生徒や保護者の満足度
- 保護者の評価
- 生徒の評価
- 地域からの評価
これらの数字を定期的にチェックすることで、広報活動がうまくいっているかどうかがわかります。
KPIを設定するメリット
先日、ある広報担当者からこんな相談を受けました。
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SNSでの情報発信や説明会などさまざまな活動をしていますが、本当にこれでいいのか確信が持てません…
この悩みの背景には、「成果を適切に測れていない」という課題があります。
じつは、的確な指標を設定することで、以下のような効果が期待できます。
- 活動の方向性が明確になる
- 成果を客観的に確認できる
- 改善のポイントが見えてくる
- チーム全体で目標を共有できる
具体的な指標の設定方法
では、具体的にどのような指標を設定していけばいいのでしょうか?
以下の3つの視点から考えていきましょう。
① 生徒募集に関する指標
まずは、もっともわかりやすい「募集」に関する指標です。
たとえば、
- 入学希望者数…前年と比べてどれくらい増えたか
- 資料請求数…月にどれくらいの問い合わせがあるか
- 説明会参加者数…1回あたり何名の参加があるか
- 歩留まり率:合格者のうち、実際に入学する割合
あるスクールでは、以下のような目標を設定しています。
- 志願者数…前年比20%
- 資料請求…月20件以上
- 説明会…1回20名以上
- 歩留まり…80%以上
②認知・理解に関する指標
つぎに、スクールの認知度や理解度を測る指標です。
- Webサイトへの訪問者数
- SNSのフォロワー数
- 投稿への反応(いいね、コメント)
- メディアへの掲載数
- PV数…月間5,000以上
- フォロワー…年間300人増
- いいね率…15%以上
- 掲載…1年2件以上
③満足度に関する指標
そしてもっとも大切なのは、関係者の満足度でしょう。
- 保護者の満足度
- 在校生の満足度
- スクールスタッフの満足度
- 保護者…満足度90%以上
- 在校生…満足度85%以上
- スタッフ…満足度80%以上
成功事例:Iスクールの改革
実際に、KPI管理の導入で成果を上げた例をご紹介します。
Iスクールでは、以前は「なんとなく」で広報活動を行っていました。指標も設定されておらず、数値の把握も不十分。改善活動も、その場その場の対応に終始していました。
しかし、以下のような改革を行いました。
①明確なKPIの設定
- 各項目の目標値設定
- 測定方法の確立
- 報告フォーマットの整備
②データ収集の仕組み作り
- Googleアナリティクスの活用
- 定期的なアンケート実施
- SNS分析ツールの導入
③PDCAサイクルの確立
- 月次での数値確認
- 四半期ごとの振り返り
- 年間での総括と計画見直し
その結果
- 志願者数が30%増加
- 満足度が15ポイント向上
- メディア露出が2倍に
今日から始める!効果測定の運用
では、具体的にどのように始めればいいのでしょうか?
Step 1:現状を把握する
まずは、いまの状況を数値で把握することから始めましょう。
Step 2:無理のない目標を設定
いきなり高い目標を設定するのではなく、まずは達成可能な目標から始めます。
Step 3:定期的なチェック
月1回程度、数値を確認する機会を設けましょう。
今回のまとめ
- 測定可能な指標を設定する
データとして取れる項目から始める - 定期的にデータを収集する
途切れることなく、継続的な収集が重要 - チーム全体で共有し、活用する
数字を集めるだけでなく、改善に活かそう
広報活動の評価は、決して難しいものではありません。そして、着実に改善を重ねていくことがもっとも重要です。
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ぜひ、みなさんのスクールでも、効果的な評価のしくみづくりに取り組んでくださいね!
次回は、プレスリリースでの発信、メディアとの付き合い方について解説していきます。
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